その事実を確認すべく、
・TortoiseSVN1.7.4
・TortoiseSVN1.6.16
・Subversion1.7.2
・Subversion1.6.6
を準備して調査を行いました。
まず、
1:「Subversion1.6.6」×「TortoiseSVN1.6.16」
の組み合わせ。

上記の画像の通り、
svn://localhost:166/projects/iwan/branches/subwork/low2
に
・test2.txt
・test3.txt
・test.sql
が存在する。
これを、
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork
に対してマージを行う。

マージのテスト(test merge)を行うとこの通り。

実際にマージをしてみる。
【ディレクトリ(D)】
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork
【ファイル(F)】
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/test2.txt
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/test3.txt
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/test.sql
がそれぞれ追加されるという結果になった。
さて、コミットしてみよう
コミットを行うと、

こうなる。やはり追加される。
「OK」を押すと・・・

追加された。
ログを確認。

うーん?(´・ω・`)??
「フォルダが追加された」という情報しか持っていない。
まあ、これで良いとしよう。
次に、
2:「Subversion1.6.6」×「TortoiseSVN1.7.4」
とする。
TortoiseSVNはアップデートしたが、サーバ側はしていない状態。
特に問題は起きない、はず。

svn://localhost:166/projects/iwan/branches/subwork/low
に
・test2.txt
・test3.txt
・test.sql
が存在する。
これを、
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork
に対してマージを行う。
フォルダ名以外は「1」とやっていることは同じです。
上記画像はテストマージのときの画像。
実際にマージしてみる。

それぞれ追加される。
ここまでは問題ない。実際にコミットしてみよう。

(´・ω・`)ぬ?
通常(+)って、何?
「プロパティの変更のみ」というのも気になる。
コミットすると・・・

なんと、
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/low
しか影響を受けていない。

ただもちろん、確認すると、実際にファイルは存在する。
最期に、
3:「Subversion1.7.2」×「TortoiseSVN1.7.4」
SVNサーバ側もアップデートしてみるとどうか?

やってることは「2」と全く同じです。
テストマージして、

マージを実際にやってみて。そして、

コミットを実施しようとすると、やはり通常(+)。
「プロパティの変更のみ」も出る。

そしてコミット。

ログも変わらず。
4:Tracとの連携において
結論としては、結局のところTortoiseSVNのバージョンに引っ張られるってことです。
TortoiseSVNが1.6であればディレクトリだけでなく、ファイルも「追加」されることになります。
TortoiseSVNが1.7であれば、ディレクトリだけの変更と捕らえられます。
ここで問題になるのが、
TortoiseSVN1.7はテストマージと結果違うよね?
というものと、
「追加」情報が存在しないから、TracのDBに影響がある
ということです。
後者が何かというと、TracとSVNを連携していると、ファイルの変更結果は
node_changeテーブルに連携されるわけです。
ここには
1:リビジョン番号何番で
2:どのリポジトリが
3:ディレクトリかファイルか
4:そのリポジトリが何をされて
5:その元リポジトリは何で
6:リビジョンは何番か
が連携されます。
で、
1:「Subversion1.6.6」×「TortoiseSVN1.6.16」

だと、
1:リビジョン9で、
2:svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/low2が
3:これはD(ディレクトリ)で
4:ここは追加「A(Added)」され
5:元はsvn://localhost:166/projects/iwan/branches/subwork/low2で
6:元リビジョンは8です
という情報と
1:リビジョン9で、
2:svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/low2/test2.txtが
3:これはF(ファイル)で
4:ここは追加「A(Added)」され
5:元はsvn://localhost:166/projects/iwan/branches/subwork/low2/test2.txtで
6:元リビジョンは8です
というのも、以下
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/test3.txt
svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/test.sql
これらのファイルもあわせて計4つ「A(追加)」されたと情報がInsertされます。
しかし。
2:「Subversion1.6.6」×「TortoiseSVN1.7.4」

の場合は、
1:リビジョン6で、
2:svn://localhost:166/projects/iwan/trunk/subwork/lowが
3:これはD(ディレクトリ)で
4:ここはコピー「C(Copy)」され
5:元はsvn://localhost:166/projects/iwan/branches/subwork/lowで
6:元リビジョンは5です
の情報しかInsertされません。
5:まとめ
まとめると、
TortoiseSVN1.7とTortoiseSVN1.6ではマージ時のコミットに仕様変更がある。
そして、Tracへ連携されるデータも異なる。
ということです。
6:追伸
TortoiseSVN1.7はテストマージと結果違うよね?
ってのは知らん。バグじゃないとするなら、テストマージは「実際に追加されるファイルらの情報」
であって、コミットの時に表示されるのはサーバ側に渡す情報ってことかな。
この後、wc.dbっていう.svnフォルダの中にあるdbの中身を
sqlite managerで覗きながらテストしたけどもわからんかった。
何故、こいつは急に「C」でコミットされるようになったんだ・・・。
リリースノートにも書いて欲しいんだけどなあ、こういう細かい変更も。
http://tortoisesvn.net/tsvn_1.7_releasenotes.html
に、ね。